2008年10月08日

柴田勝頼のこと。★不器用で器用な男のDEEP参戦にあたって

プロ格ファンとは残酷な存在だ。人が殴り合ってるのを見て、一喜一憂するんだから。



★喧嘩のK


あれは何年前だったかな。

日本テレビで放映していたK-1ジャパンのリングに、突如乱入した男がいた。その男はマイクを持って、こう叫んだ。

「K-1のKは、喧嘩のKだろ!」

この威勢のいい兄ちゃんこそが、柴田勝頼であった。


K-1マニアにはすこぶる評判の悪い、いわゆる「谷川モンスター路線」時代のことである。だけど、そのリングには、かつて僕が夢中になった「あの新日本プロレス」があった。



★不器用で器用な男


僕が住む地域では、新日本プロレスの中継番組は、休日の深夜から明け方に近い時間に放送されている。

あのK-1ジャパン乱入劇以後、柴田の様子が少しでも流れることを期待して、中継番組を録画するようになり、すぐに、その放送時間まで起きているようになった。


20年ぶりに、格闘技ではなくプロレスのチケットを買うようにもなった。

そこは、かつて僕が夢中になった「あの新日本プロレス」ではなかったが、僕は柴田の試合ぶりと表情を通して、「あの新日本プロレス」を追い求めたいと思った。怪我が多く、試合も休みがちな柴田。リングに復帰しても、柴田はいつも僕を満足させてくれたわけではない。


柴田が新日のリングで、天田ヒロミ相手にK-1ルールで勝負したことがある。まさかのファーストダウンを奪いはしたものの、その後は天田に翻弄され、3度のダウンを奪われてKO負けとなった。


負けん気が強い、根性がある。だけど、柴田はなんて不器用な戦い方をするんだろう。それがその試合の感想だった。

セコンドには柳澤敦史と長井満也。成瀬昌由もいたかもしれない。いわゆる格闘技戦をするにあたっては、彼らを側につけることが、新日本プロレスが柴田のために用意できたことの限界だったのかもしれない。もし、柴田が最新のトレーニング環境で練習に専念したら。。。僕はそんなことを夢想した。



社長と揉めて新日を退団し、今は本格的に格闘技路線へ転向した柴田。

HERO'Sに出場するようになって、山本宜久を秒殺するという衝撃デビューを飾ったが、その後は連敗。舞台の名がDREAMに変わってからも負けが続いている。


柴田は、けっして不器用な男ではない。

新日本プロレスのG1クライマックス。中邑真輔との試合は、激しいけども綺麗な試合だった。試合後は、興奮醒めやらぬ老若男女が体育会館裏の道路の端から端までを埋め尽くし、柴田の勝利を祝うための「出待ち」をしていた。

誰もが興奮していた。あの柴田レフェリーの息子がねえ。トンビが鷹を生んだな。そんな会話が聞こえてきたりもした。


だけど、僕は、この日の華やかで器用な柴田よりも、天田ヒロミに倒されても倒されても気力で立ちあがり、メイヘムや秋山に惨めな負け方をした、不器用な柴田に惹かれる。


この男の生き方は、もっと不器用だ。
葛藤し、大人に翻弄され、やっと手に入れた自由。それなのに結果が残せなくて、何度も何度も惨敗して、それでも挑戦をあきらめようとはしない。
僕にとって、柴田勝頼とは、せつなくホロ苦い青春そのものだ。


そんな柴田を見て、心が動く。
プロ格ファンとは、いや、僕は、残酷な存在だよな。
次は、不器用な負け方ではなく、鮮やかでなくてもいいから勝利で僕の心を震わせてほしい。



■「DEEP38 IMPACT後楽園大会」
10月23日(木) 東京・後楽園ホール 開場17:30 開始18:15

【決定対戦カード】

<メーンイベント>
柴田勝頼(ARMS)
滑川康仁(TeamM.A.D)


・・・柴田は船木の弟子、滑川は前田の弟子。僕にとっては感慨ぶかいものがあるが、戦う二人にとってはどうでもいいことなのかもしれないね。

柴田は場数を踏むことを目標として掲げてきたから、その一環。どれだけ時間がかかってもいい、本人が納得できるまで、がんばって欲しい。この試合の後は、海外で経験を積むというのはどうだろう。



★その他気になる記事


キンボの試合に不正操作? by GAME AND MMA
・・・今も昔も、たまに聞く話ではある。その後、否定したというが。。。プロなんだから、やるならバレないようにお願いします。というか、そういう裏話をペラペラしゃべるのって、人としてどうなんだ。負けたキンボの気持ちになってみろ、と。


THE OUTSIDER第3回。出場選手のまたまた濃ゆい経歴その2 by Neoくまページ
・・・順次追加されるようです。


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ラベル:柴田勝頼 DEEP
posted by おも格 at 12:57| Comment(6) | TrackBack(0) | 格闘技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ドリームは現状柴田の実力にふさわしくないですから、DEEPから出直すのはいい事でしょう。
Posted by at 2008年10月08日 15:45
>負けたキンボの気持ちになってみろ、と。
しかし大方の予想通りこの程度の実力だったキンボですが、この試合1試合でファイトマネーだけで50万ドル(このほかトランクスにロゴを入れたりするスポンサー料などあるわけで、実質100万ドル近く稼いでいるだろう)。
アフリクションがファイトマネーを払うアルロフスキーとロブソンを除けば、この日の全選手のファイトマネーの6〜7割がキンボ一人のファイトマネーなわけで。
ヒョードル選のシルビア同様負けてもウハウハでしょう。
亀田弟同様プロモーションの勝利ですね。
契約満了まで試合を続ければ結果にかかわらず一生暮らせるお金が入ってくるわけです。
Posted by スライサー at 2008年10月08日 17:06
コメントありがとうございます。


空白さん
DREAMもいろんなレベルの選手が出ていますが、柴田はメイヘムとか秋山とやりましたからね。この二人との対戦に関しては、ちょっと実力差がありすぎですね。


スライサーさん
そんなにもらってるんですか。いやはや。
Posted by おも格 at 2008年10月08日 20:04
格闘技はプロレスでは無いのですよ。
気持ちで戦っちゃ、いかんのですよ。
技術が足りなきゃ、空回りにしかならんのですよ。

それでも、いつか、技術を身に付け
K-1MAXでマサト氏が見せたような試合を
柴田にも、して欲しいわけですよ。
Posted by 時間が掛かっても、いいじゃない at 2008年10月08日 21:00
新日から格闘技の流れで来てるファンは多いでしょう。俺もそうです。昔の新日は面白かったです
Posted by 田無 at 2008年10月08日 23:08
時間が掛かっても、いいじゃないさん
僕的に、好きな順が
1・技術も気持ちも前面に出せる選手。
2・次が、負けてもいいから気持ちが出てる選手。
最後に、
3・うまいが気持ちが出ない、試合がおもしろくない選手。

1になるには時間がかかるでしょうし、そこまで至らなくても、今の柴田は本人の思惑を超えた気持ちが滲み出てるから好きです。でも、買った笑顔が見たいですね。泣き顔になるかな。


田無さん
ワシらの世代の格オタは、ほとんどそうじゃないですか?
Posted by おも格 at 2008年10月09日 13:05
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