最新ニュースや試合結果はプロ格ブログランキング僕は浪花節っぽいのに弱くて、「漢(おとこ)」「義理」「人情」というコトバには無条件反射してしまいます。kamipro最新号は、なんと「男気」を特集しているとのこと。いつもは好きな選手のインタビューを立ち読みするだけのKamipro。さっそく本屋で該当記事をチェックすると、、、僕が大好きなシーザー武志さんはじめ、このところ同誌ではネガティブ・キャンペーンの対象でしかなかった前田日明さんの逸話まで載っているではありませんか。ということで、何年ぶりかでこの雑誌を購入しました。
なんて楽しい記事。思えば僕は、楽しい気持ちになりたいから格闘技を見てるんだよなあ。マット界を思えばこそ苦言を呈することもあるものの、やっぱり僕は「書いてる自分がハッピーになる」ような文章を綴っていきたい。たかだかネットのブログであろうとも。
さて、遅くなりましたが、先日放送されたテレビ朝日50周年記念番組内、「アントニオ猪木 vs モハメド・アリ 33年目の真実」の感想を。
★ あるチャンピオンとの会話まずは、ダイジェストとはいえ一応全ラウンドを放送してくれたテレ朝に感謝。この試合をちゃんと見たのは初めてなのだが、じつは昔、わが愚弟がお世話になっていたボクシングの世界チャンピオンと一緒に、もっと短い映像を見たことがある。まだこの業界にいらっしゃるので名前は出さない。
「この試合は八百長という噂だよ」ビデオを見ながら、彼はつぶやいた。「アリの手数が少なすぎるよ。ジャブのいいのが一発入れば猪木は倒れるよ」
「そういうもんですかね」
「だけど、この猪木の飛び込んでの蹴りは本気に見えるんだよね」
「・・・」
「アリが怪我をしていたとか体調が悪かったら、こんな試合になっても変じゃないか」なるほど。アリ陣営が、来日してから試合までの間、パーティー三昧でロクな練習をしていなかったと後に僕は知る。
もちろん、番組が放送された今でも「真実」はわからない。試合の作り方だけではない。どういうルールを設定していたのかについてもややこしい。テレ朝の放送にあった猪木サイドの主張(猪木をがんじがらめにするルール)もあれば、その主張は嘘だという人もいる。しかも、同じ人が両方言ってたりもする(ガビーン!)。
試合は 15Rで決着せず、判定にもつれこんで引き分けとなったわけだが、その採点基準もよくわからない。手数で言えば猪木の方が多い。おそらくは有効打、与えたダメージも。
たとえば仮にガチンコ勝負だったとしても、「判定に持ち込んだら引き分け」という約束事なんかがあったのだろうか。謎だ。ついでに言うと、どちらの陣営が先に「ガチンコでやろう」と言い出したかという話も諸説ある。ビンス・マクマホンJr.はアリの取り巻きが言い出したと語っている。
ということで、ファンブログを読んでも、多くの謎については意見がさまざまだ。だけど、僕はそれで良いと思う。
プロレスや格闘技については、白黒ハッキリさせることが必ずしも良策だとは思わない。仮に猪木 vs アリが作り試合だったとして、だ。それが明らかになった場合、誰がハッピーなれるというのだろう。政治や社会問題ならば後世の歴史家へ客観的資料を残す意義はあるし、そうしなければならないのだろうが、プロレスや格闘技はエンターテインメント。庶民の娯楽なのである。
★ いずれにせよ、あの戦い方しかなかった古くからのプロ格ファンならご存知だろう。猪木はこの試合について、アリとの間で「暗黙の了解」があったことを繰り返し匂わせている。ジャンルを背負う者同士として、相手を潰すまでには至らなかった、と。それが何を意味するのか。
ただ、もし「作り試合」であったとしても、世界中が注目する中で、猪木は無様なことはできない。少しでもアリに肉薄し、プロレスラーがここまでやれるんだというのを見せたかったのではないか。
スタンド勝負にこだわるしかないアリと、寝転がった状態からの蹴りを繰り返す猪木。当時は「世紀の大凡戦」と揶揄された猪木の戦い方は、今の視線で見ると、じつに理に叶っているように思われる。フットワークにすぐれ、グラウンドを避けるボクサーに対峙するには、猪木としてはあれ以外の戦法はなかろう。「がんじがらめルール」があろうと無かろうと。また、現代のMMAルールで行われたとしても、猪木はグラウンドから蹴りを出す他に術はないのでは。
ひとつ嬉しかったことがある。それは、思ったよりも猪木がアグレッシブであったこと。「猪木アリ状態」といえば、ストライカー vs グラップラーなどで見られるお見合い状態を思い浮かべるファンが多いのではないか。ところがその名称を生んだ本家の試合においては、猪木がアリの元へスライディングしながら蹴りを放っているシーンが沢山見られたのだ。
いやはや、全盛期の猪木はとんでもなくカッコいい。この試合だって、緊迫感のある、なかなか味わいぶかいものだったよ。
★ 新日本プロレスのアントニオ猪木最近のプロ格ファンにとって、猪木といえば PRIDEの看板役であったり IGFの代表だったりするのだろうか。僕は、週末夜8時前後のテレビ朝日で猪木の姿が映っていることが懐かしくってしょうがなかった。ライオンマーク入りTシャツを着た新日本プロレスの選手達に囲まれ、新間寿さんと活動を共にする猪木。大一番には必ず来日していたカール・ゴッチさん。。。
かつて、ほんの数年間ではあったけれども自他共に認める猪木ファンであった少年時代。あのころ、猪木を目にする際に必ず覚えた「ゾクゾク感」が、2009年の今、鮮やかによみがえった。そんな僕にとって、アントニオ猪木とは今でも「新日本プロレス」そのものである。
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前田日明が飯島愛お別れの会に by Livedoorニュースさん

左からカール・ゴッチ、藤原組長、猪木、星野勘太郎、荒川真、坂口征治。
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